2026年度「総会記念セミナー」を開催しました
一般社団法人 国際栄養食品協会(AIFN)(理事長:天ヶ瀬 晴信)は、2026年6月11日(木) 2026年度の社員総会にて記念セミナーおよび懇親交流会を開催いたしました。
今回の記念セミナーでは、東京大学名誉教授の唐木英明先生に基調講演をお願いしました。基調講演では現在日本で表示できる「機能性」と本来の「機能性」の大きな違いとそのギャップを埋める方法を中心にお話しいただき、また9月より義務化される製造品質管理基準GMPについて、国内GMPや米国cGMPとの違いや課題、品質管理全般をテーマとしたセミナーも同時に開催いしました。
セミナーは総会の終了後、約100名近い、会員企業の方々や関連団体の方々のご参加をいただき、活発な意見交換なども行われました。またセミナー終了後は、会員企業の方々、来賓、講演者の方々とともに、交流が盛大に行われました。

<「2026総会記念セミナー」の概要と模様>
日時:2026年6月11日(木) 14:15~17:20
セミナー会場:リファレンス西新宿 会議室S201
懇親会:17:30より同ビル内にて開催

<会場の模様>
セミナーの冒頭で、副理事長の橋口より、IADSA会長でAIFNの会長なども歴任され、国際的なサプリメント・ヘルスケア業界のリーダー的存在であったリック・ホビー氏の訃報のお伝えがなされました。
会場ではIADSAより追悼のメッセージが代読され、参加者の方々とともにリック氏のご冥福をお祈りしました。

<プログラム内容>
「基調講演―日本の健康食品の機能性を標榜する際の課題と方策」
東京大学名誉教授 「食の信頼向上をめざす会」代表 唐木 英明 氏
主催者挨拶のあと、東京大学名誉教授の唐木英明先生による基調講演が行われました。
講演では、日本の健康食品行政には「国民の健康増進に健康食品を積極的に活用する」という政策的視点が欠如しているとの問題提起がなされました。健康日本21(第三次)においても健康食品は主要施策として位置づけられておらず、その背景には健康食品の有効性評価をめぐる科学的・制度的課題があるとの指摘がありました。今後は規制強化だけでなく、セルフケアや健康寿命延伸に資するツールとしての社会的役割を踏まえた政策設計が必要との見解が示されました。


引き続き、国内GMPや米国cGMPとの違いや課題、品質管理全般をテーマとして、3名の方々の講演が行われました。
「食品の機能性の海外との比較」
AIFN理事長 天ケ瀬晴信
セミナーの冒頭で当協会の理事長である、天ヶ瀬より食品機能性の考え方の違いを国内と米国を中心とした海外でどのように異なるのか、またそのことで制度や健康施策にどのような違いが生まれていったのか、そして高齢化対策はグローバルに展開できる産業分野であり、それだからこそ、製品の機能性のエビデンスや製造品質管理は世界的にハーモナイズされた基準で実施されることが肝要であるといった提言を機能性食品の制度の日米の歴史を振り返りながら、お伝えいたしました。

「製造品質管理面の課題―海外cGMPとの比較」
続いて、海外のcGMPの現状と日本のGMPとの違いを、国際的認証機関である、NSF Japan株式会社 グローバルフード部門 マネージャー 髙橋佑輔氏による講演が行われました。

髙橋氏は、海外展開を見据えた健康食品の製造において、品質管理基準の国際整合は重要な課題となっているとして、日本のGMP制度と米国のcGMP(21 CFR Part 111)との相違点を整理し、原材料管理、製造プロセス管理、文書化要求などの観点から実務上のギャップを解説していただきました。また、海外規制への対応における典型的な課題とその解決アプローチを提示し、日本企業がグローバル市場で求められる品質水準を満たすための実践的な指針を示していただきました。

講演後は、会場からも質疑応答がなされ、海外のGMPに対しての疑問や課題について活発な意見が出されました。
「国際化に向けての日本のGMPの課題と方向性」
そして最後は9月のGMP義務化に向けて、国内の対応の現状と海外に進出する際の課題について、アピ株式会社 品質保証本部 副本部長の松浦史隆氏による講演が行われました。

松浦氏は本年9月より健康食品におけるGMPは実質的に義務化され、国内の品質管理水準は底上げされつつある現状を踏まえ、その一方で、海外規格との間には依然としてギャップが存在し、特に製品規格差によるロットアウトリスク、原料サプライヤーへの要求限界、大規模な品目管理といった実務上の制約により、その対応は容易ではないという国内での実態をご紹介いただき、改正GMPの位置づけを踏まえつつ、弊社が健食受託メーカーの立場から実務的な課題と現実的な対応の方向性を整理していただきました。


