■ 2019年度事業活動報告(2019年4月1日~2020年3月31日)

2019年度は、一般社団法人国際栄養食品協会(AIFN:アイファン)のミッション・ステートメントに基づく従来の活動、ならびに、一般社団法人健康食品産業協議会との連携による、機能性表示食品制度、栄養機能食品制度に関する多くの活動を実施しました。
ミッション・ステートメントに基づく活動のうち、教育・啓発活動については、昨年に引き続きAIFNオープンカレッジ「業界人のためのサプリメント講座(全8回)」の第二期を実施いたしました。また、会員団体の実施するサプリメントに関連する通信教育活動への協力を行いました。
健康食品産業協議会では当協会の副理事長、専務理事、理事が積極的に執行役員会、理事会、分科会に参加するなどして、行政への窓口としての健康食品産業協議会の充実、ビタミン・ミネラルの機能性表示拡大(栄養機能性食品として)の実現、食薬区分で専ら医薬品に分類されている素材の健康食品への使用拡大に向けて活動を行いました。
科学的な活動としては、日本ビタミン学会内のタスクフォ-ス委員会に引き続き参加し、「ビタミン・バイオファクターの機能性」に関する検討を行いました。また、ヘルスケア学会における「食と健康の研究会」の活動にも参加し、学会大会にてセミナーを行いました。
また、AIFN会員への情報提供の一環として、AIFNインフォーメーションを配信し、国際、行政および科学情報の提供を引き続き実施しました。行政情報では、時機を得た官庁ニュースの詳細化に取り組み、国際ニュースでは、IASDAニュースフラッシュの英語版・日本語版の発信を引き続き実施しました。
また、何度か改訂のあった「機能性表示食品の届出等に関するガイドライン」および「機能性表示食品に関する質疑応答集」の英訳を作成しました。

今年度の主な活動結果を以下に示します。

  1. 理事会は、ほぼ2カ月に1回のペースで開催しました。(開催回数は7回)各理事が提案等を積極的に提出して活動内容の最終決定を行い、会員への情報提供、行政への対応、外部団体への対応などの活動を展開しました。
  2. 教育・情報提供における活動として、総会記念公開セミナーでは、健康増進・慢性疾患を予防におけるビタミンの役割、アカデミアが行う食品機能性の臨床評価、また行政の立場からの生涯現役社会の実現に向けての提言など、多方面にわたる話題提供を行いました。
    AIFNオープンカレッジでは、「業界人のためのサプリメント講座(全8回)」の第二期講座を実施しました。
    また、会員団体のサプリメント管理士教育事業における資格認定のサポートを継続し多くの認定者が出ており、サプリメントの正しい知識の普及に貢献しています。
  3. (一社)健康食品産業協議会では、執行役員会および理事会に参加し、行政への窓口としての健康食品産業協議会の充実を図ってまいりました。また、構造改革連絡会では同協議会の参加団体の活動の集約を含めた今後の組織運営について協議してまいりました。同協議会の分科会活動では、「食薬区分分科会」ならびに「ビタミン・ミネラル分科会」ではAIFN理事がリーダーシップをとって進めております。また、(一財)日本ヘルスケア協会の活動報告会および日本ヘルスケア学会に参加し、「食と健康の研究会」活動として「統合医療の経済効果(サプリメント経済効果)」と題するセミナーを開催しました。食品産業コーデックス対策委員会には理事が専門委員として参画いたしました。
  4. IADSA会員団体として、5月にシドニーで開催されたIADSAに専務理事が参加しました。IADSAニュースフラッシュやCODEX関連ニュースを会員にいち早く発信し、IADSAニュースフラッシュについては日本語版の作成・会員への発信を引き続き行いました。
  5. 訪日した海外の団体(台湾)との交流を積極的に行いました。また、シンガポールで開催されたVitafoods Asiaに協賛し、副会長がスピーカーとして日本の機能性表示制度を紹介しました。
  6. ホームページやAIFNインフォーメーションを通じて、会員に行政情報、IADSA情報等をいちはやく届けてきました。

 

  1. 組織強化
    1. 執行理事(理事長、副理事長、専務理事)を中心に、理事の情報交換を密にし、団体、会員などからの要望、要請に迅速に対応しました。理事会は7回開催し、AIFNの活動案件の迅速な決定を行いました。
    2. 「教育・啓発委員会」を中心にAIFNオープンカレッジのサプリメント講座8回シリーズの第二期を企画・実施しました。
    3. 昨年リニューアルしたホームページの充実、AIFNインフォーメーションおよびセミナー開催を通じてより多くの情報の提供に心掛けました。
    4. 国際的ハーモナイゼーションの促進を目指して、IADSAとの連携を深め、米国の業界団体であるCRN-US、米国大使館商務部、米国商務省およびACCJとの連携を引き続き強化してきました。
  2. 会員への情報提供および機会の提供
    1. 事務局から下記の配信物を情報として提供しました。
      AIFNインフォーメーション:385件
      AIFNインフォーメーション<英語版>:9件
      IADSA News Flash<英語版、日本語版>:10件
      その他IADSA情報、行政関連情報、CODEX情報、セミナー等イベント情報等
    2. ホームページの充実
      昨年度リニューアルしたホームページを活用し、時機を得た内容・スタイルでの発信に努めました。会員サイトでは、機能性表示食品届出一覧表、およびその他行政関連情報、IADSA 2019年度総会ほかの資料等を公開しました。
    3. 「機能性表示食品の届出等に関するガイドライン」および「機能性表示食品に関する質疑応答集」の英訳の作成
      会員企業からの要望があった、何度か改訂のあった「ガイドライン」および「質疑応答集」の英訳を行い、資金協力をいただいた企業に配布しました。
  3. 規制緩和推進
    1. 食薬区分の見直し
      (一社)健康食品産業協議会の「食薬区分分科会」活動を中心的に担い、厚生労働省との情報交換を継続してきました。
    2. 栄養機能食品制度の改革支援
      (一社)健康食品産業協議会のビタミン・ミネラル分科会活動から、ビタミンDおよびE、C についての提案書を健康食品産業協議会から消費者庁に提出していましたが、今年は新たにメンバーを集め、資料を再整備、提案書の再提出に向け活動しました。
    3. サプリメントに使用できる食品添加物の拡大に関する活動
      残念ながら今年度も進捗は見られませんでした。
      *酢酸トコフェロール:相談センターとの相談へ移行後、進捗なし。
      *アセトン:状況の変化なし。
    4. 安全性・品質確保の合理性を推進するための活動支援。
      健康食品認証制度協議会に専務理事が運営幹事として参画し、健康食品GMP認証の取得拡大に向けた活動に協力しました。食品産業コーデックス対策委員会には、理事が専門委員として参画しました。
  4. 会員企業等の人材育成活動
    「教育・啓発委員会」のメンバーを中心に、AIFNオープンカレッジ「業界人のためのサプリメント講座(全8回)」の第二期講座を実施しました。
  5. 消費者教育・啓発活動
    一般消費者向けの公開セミナーは今期も実施できませんでしたが、また、業界団体や学会を通じてのPR活動と交流団体の活動を支援する形での貢献を行いました。
    1. 関連団体、学会等を通じてのPR活動
      健康食品認証協議会主催のGMP普及に関するセミナーにAIFNも協賛しました。日本ビタミン学会においては、タスクフォース委員会に複数の理事が委員として参加しており、ビタミンに関する知識の普及に貢献してまいりました。
    2. 交流団体との協力を通じての消費者教育
      以下の団体とへの協力活動を通じて、消費者教育への貢献を行いました。
      *NPO法人新生活普及協会のサプリメント管理士資格の認定事業。
      *(一社)セルフケア推進協議会を後援・交流団体として位置づけ、協力体制を強化しました。同協会の栄養に関する資格制度の認定を行いました。
  6. 関連団体との連携強化
    1. IADSAの総会に参加。国際情報の収集・交換を行い、最新情報をAIFNインフォーメーション(e-mail)等にて会員に配信しました。
    2. 業界発展のために、4団体との定例月例会議出席、賀詞交歓会への参画等、国内業界団体との協力関係維持に努めました。
    3. 健康食品産業協議会に執行部として参加し、同協議会の業界団体としての地位確立に向けた構造改革を進めました。
    4. 健康食品の安全性認証機関を認定する「健康食品認証制度協議会」において、安全性・品質の確保に関する活動に、運営幹事(代表幹事補佐)として協力しました。
    5. (一社)食品産業センターが取りまとめる「食品産業コーデックス対策委員会」の栄養・特殊用途食品部会に理事が委員として加わり、年6回の会議に参加しました。
    6. Vita Foods Asiaへの協力合意を行い、9月の展示会への後援に加え、副理事長がスピーカーとして日本の機能性表示制度を紹介しました。